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南区版 公開:2020年1月23日 エリアトップへ

IR説明会 市長 必要性を強く訴え 参加者から反対の声も

社会

公開:2020年1月23日

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IR誘致の意義を説明する林市長
IR誘致の意義を説明する林市長

 横浜市が誘致を目指す、IR(統合型リゾート)に関する市民説明会が1月17日、みなみん(南公会堂)で行われ、326人が参加した。昨年12月から全18区で行っているもので、南区が7カ所目の開催。この中で林文子市長が将来の人口減少に伴う市の厳しい財政やIRによる経済効果などを説明した。会場で紹介された参加者の質問には誘致に強く反対するものもあり、依然としてカジノに対する懸念が強いことが浮き彫りになった。市は全区で説明会を行った後も市民と直接対話する機会を設ける方針だ。

 林市長は昨年8月、カジノを含むIRの誘致を表明。その最大の理由に、年間で最大1200億円の増収効果が見込まれることを挙げている。

 市民の理解を得るため、昨年12月から各区で説明会を実施。3月までに全18区を回り、林市長は全回に参加。12月は6区で行われ、南区が今年最初の開催となった。

カジノ収益で施設運営

 参加は事前申込制で、定員は500人だったが、市によると、当日の参加者は326人だった。林市長と平原敏英副市長ら市幹部4人の計5人が登壇。前半は林市長が説明。人口減少や高齢者の増加に伴い、経済活力の低下や社会保障費の増加が進むといった将来の横浜の姿を紹介。福祉や子育て、医療を充実させつつ、道路や学校などのインフラ維持には税収増が必要だと強調した。その上で大規模な会議場や展示場、ホテルを備えたIRが誘客につながるとし、「健全なカジノ運営の収益を活用し、国際競争力の高い滞在型観光を実現させる」とした。

 ギャンブル依存症については、アルコールや薬物依存と合わせ、総合的に取り組むとし、今年度中に市民3千人を対象にした実態調査を行う方針を示した。最後は「子どもたちの世代を見据え、市民の皆さまとさまざまな課題にチャレンジしていく」と結び、約30分間の説明を終えた。

 後半は、参加者が記入した質問票を司会のフリーアナウンサー・渡辺真理さんが無作為に選んで読み上げ、市側が答える質疑応答があった。

「誘致中止」に拍手

 参加者のうち218人が質問票を提出し、12人の質問が読み上げられた。IRを巡り、中国企業から賄賂をもらった疑いで衆議院議員が逮捕された事件を受け、「カジノの周りには悪徳業者がいる。市民約7割が誘致に反対している。市長は誘致中止を宣言し、市民に負担を強いる賭けをやめませんか」との質問が読まれた際には複数の参加者から拍手が起こった。林市長は「事業者は申請時にカジノ管理委員会の厳しい調査がある」と公正さを強調した。

 質疑応答の後、平原副市長は「来年度以降も節目ごとに説明を行い、市民の皆さんと直接対話する機会を設けたい」と締めくくり、説明会は予定の1時間半で終了した。

 参加した男性は「回答した質問もわずかで、尻切れトンボの感じがした」と消化不良だったとした。別の男性は「市の考えを聞けたことは良かった」とした。12月の説明会にも出席していた市幹部は「時間も予定通りで他区よりもスムーズに終えられた」と安心した表情を見せていた。

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