塾は学校の定期テストや模試で高得点をとるノウハウを学ぶ場所という概念が覆される――。
井土ヶ谷下町の進学塾「フォルテ」では子どもたちに読書の楽しさや魅力に気付いてもらう授業を行っている。小学5、6年生の生徒に1冊ずつ小説を渡し、感想をまとめてもらうというもの。重松清の「卒業ホームラン」など、年代に合った作品が選ばれる。
フォルテの上村清人塾長は「自分が小中学生のころは読書を娯楽の一つとして楽しんでいた。テレビゲームやYouTubeも楽しいが、子どもが本(活字)から多くの教養を身に付けることを知れないのはもったいない」と本の感想をまとめる授業を企画。既に読書の授業を取り入れていた小田原の進学塾からアドバイスをもらうなどして、7月から始めた。
受験勉強という固い感じではなく「作品の持つメッセージ性、情景描写や心情表現などの表現技法を楽しく学んでほしい」という。
受験に役立つ
作品の感想は文章にまとめた上で講師や他の生徒の前で発表する。生徒同士で本の批評をするなど、意見を交わすことで視野が広がるという。上村塾長は「読書は語彙力や自分が今まで知らなかった世界や分野の知識を得ることができる。それは、他者と感想を話し合うことで自然と身に付く」と話し、受験勉強にも生かされる。
授業を受ける生徒は「普段の授業よりも楽しい。事前に家で読んでくるから、内容をよく理解して臨める。本が短編集だけど、話と話が少しずつつながっていて面白い」と述べている。
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