保育の現場では、毎日登園する子どもを受け入れながら、感染予防策を工夫している。
市立井土ケ谷保育園(長門久美子園長)は、毎年10月に「運動会」を開いている。園児が園庭を走ったり、踊る姿を保護者が見学するという、一般的なスタイルだった。しかし、同園は園庭が狭く、例年通りの開催では、保護者らが多く集まって密集、密接が避けられないと判断した。
そこで園は、事前に各種目を実施した様子をビデオで撮影し、後日、動画で保護者に観賞してもらうことを企画した。
試行錯誤で完成
撮影日を決めて、かけっこなどの様子を撮ったほか、日常の活動も見てもらえるように日ごろの写真も交えた。動画作成の対象は幼児の3クラス約75人。映像に全園児が登場するように配慮しながら、約15分間の動画を編集した。長門園長は「動画作成の技術も知識もない中、職員が試行錯誤して作り上げた」と苦労の末に完成した。
動画を保護者が園児と見てもらう「みる・みるうんどうかい」を10月24日に実施した。園内の部屋にスクリーンを置いて公開。時間を分散させ、1回に入れる保護者らは2人までで6組限定。それを12回繰り返した。長門園長は「園児は自分の様子を保護者に見てもらえて喜んでいた」といい、保護者からも「大変な状況の中で工夫して、運動会を開いてくれたことに感謝している」などの声が出ていたという。
南区内のほかの市立3園(しろばら、三春台、永田)は園庭の広さが確保できるため、来場者の人数を制限した上で運動会を公開している。
メール・電話増やす
緊急事態宣言中も休園しながったが、登園率は約3割だったという。それを受け、園と保護者のつながりが希薄にならないよう、メールや電話での連絡回数を増やした。消毒などの作業も増えたが、長門園長は「今までやってきたことの延長線上で、少し工夫すれば乗り越えられる」という。その上で「園や子どもの様子をさまざまな形で伝えたい」としている。
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