南区 社会
公開日:2021.08.12
横浜国際高
パン販売でSDGs促進
弘明寺商店街で呼び掛け
県立横浜国際高校(桜田京子校長)の生徒が8月1日〜3日、弘明寺商店街内のレンタルスペース「アキナイガーデン」でパン店を開いた。食品ロスの削減や貧困問題の改善などが目的。マスク着用などの感染症対策を講じた上で、商店街の利用者に呼び掛けた。
2大テーマを設定
3日間限定のパン店を企画したのは同校のSDGs同好会。SDGs(持続可能な開発目標)への知識を深め、地域に発信する活動を考える。
週2回、昼休みに集まり、年間を通して行う企画の準備などを進める。
今年度、柱とする活動テーマは食。「食品ロスの削減&貧困問題改善」、肉や魚介類、卵などの動物性食品を一切口にしないビーガンの研究といった、2つのプロジェクトに取り組むことにした。
地元店が協力
「食品ロス―」に向けて考えたのが、食べられるのにさまざまな理由で廃棄される食べ物を安価で販売し、その売り上げを寄付するというもの。永田東に本社がある「かもめパン」が協力し、弘明寺商店街でパン店を開くことに決めた。
8月3日はあげパンや食パンなど17種類、約90個のパンを100円〜200円で販売。マスク越しの笑顔と元気な呼び掛けもあり、午後7時30分に開店すると、1時間ほどで完売した。
営業に向け、6月ごろからSNSやチラシで告知した成果も表れた。保護者や友人だけでなく、SNSで営業を知ったという多くの地域住民が訪れた。3日間で200個超のパンを提供した。
売り上げは社会貢献活動に取り組む企業に寄付し、貧困問題の改善につながる活動費などに充てられる。同好会顧問の児玉俊明教諭は「生徒の自主性を信頼して任せて良かった」と称えた。
国際会議で発表
同好会は、9月にオンラインで行われる国際会議で学習の成果をドイツ語で発表する。中国や韓国、台湾などの高校生とSDGsの取り組みについて話し合う。会長の伊陽鞠(ひまり)さん(2年)は「食べ残しを出さないなど、SDGsは個人レベルで取り組めるということを呼び掛けたい」と話す。
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