自宅改装「後悔したくない」
緊急事態宣言の解除、飲食店への時短要請などがなくなったとはいえ、新型コロナの影響は依然として続いている。こうした中、新しく開店し、サービスに励む店もある。このコロナ下でなぜオープンを決めたのか。経営者らの思いを聞いていく。
南太田3丁目に7月2日に開店した「cafe 兎小屋」はパスタメニューやコーヒーを中心に提供。店長の小池和樹さんとアンゴラウサギの「シラタマ」がケース越しに迎えてくれる。
小池さんは市立南太田小学校、蒔田中学校を卒業した地元っ子。給食調理員を派遣する会社に勤務していたころに合宿所で学生に料理を提供する仕事にやりがいを感じたことが背中を押し、自宅の一部を改装して店のオープンを決めた。
開店準備を始めたのは2020年2月。コロナの感染拡大と重なる形での飲食店開業に対し、友人から「リスクが大きいから止めた方が良いのでは」と心配する声が寄せられたが、「やりたいことに挑戦しないで後悔したくない」と突き進んだ。愛くるしい「シラタマ」が子連れ客の心をつかみ、オープンから幸先良いスタートを切った。
緊急事態宣言下では、酒類の提供や夜営業ができない中、パスタやスイーツメニューの充実を図った。近くのスーパーマーケットで働く従業員や団地住民の中には、ほぼ毎日来店する人がいるため、飽きないようにカレーライスやハンバーグなどの日替わりランチにも力を入れる。「試行錯誤できるのは皆さんに来ていただいている証拠でありがたいこと。一人で切り盛りするのは大変だけど、それも含めて楽しみながら営業している」と笑顔を見せる。
緊急事態宣言の解除を受け、10月からビールや日本酒、焼酎といった酒類の一部提供を解禁。特に焼酎は珍しい種類が並ぶ。感染症対策として、今も昼営業だけにしているが、昼下がりに「ちょっと一息」と注文する人が多く、需要が高い。
コロナ収束後の夜営業を見据え、インターネットでカクテルの作り方を学ぶ。カクテルに合う「おつまみ」の開発にも意欲十分だ。「世の中の様子を見ながら少しずつ、お酒の種類を増やせれば」。焦らず、自分のペースでコツコツと工夫を凝らす。
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