南防犯協会と南警察署はお笑い芸人でイラストレーターの鉄拳さんに依頼し、オレオレ詐欺などの特殊詐欺への注意を呼び掛けるイラスト動画を作った。9月から南警察署のWebサイトや鉄拳さんのYouTubeチャンネルで公開し、子どもから高齢者までの多くの人に見られている。
鉄拳さんはフリップ芸などで人気のお笑い芸人。2011年からパラパラ漫画を制作し、イラストレーターとしての才能も発揮する。
南区内では、一人暮らしの高齢者を狙ったオレオレ詐欺などの特殊詐欺が相次いで発生。南防犯協会などは「家族の絆で詐欺を防ぐ」をモットーに、若い世代が気軽に見られるイラスト動画の制作を鉄拳さんに依頼した。
動画のタイトルは「守るべきもの」で時間は4分弱。南区のロータリークラブや商店街など、9団体からの支援もあり、広域に発信するコンテンツが完成した。南署のWebサイトや鉄拳さんのYouTubeチャンネルで公開し、着実に再生回数を伸ばしている。
ストーリーは実際に起こった事件の背景をもとに作られたもの。主な登場人物は一人暮らしの高齢女性と息子、孫の女性。仕事や学業などに追われる中、離れて暮らす母親(祖母)への連絡がおろそかになって、女性が詐欺被害に遭ってしまう様子を手描きのイラストで描いた。作中で流れる曲、ケツメイシの「こだま」が物語の雰囲気に合い、心に響く。
掲示板効果あり
南署は動画の周知を広めるためにチラシを制作。Web媒体に疎い高齢者にも見てもらえるように町内会の掲示板に掲示し、区内の金融機関でも配布している。
取り組みが実を結び、シニア世代で「動画を見た」と話す人が増加傾向にある。六ツ川の70代女性は「離れて暮らす息子や孫とこまめに連絡を取るきっかけになった」と話し、動画が家族の絆を深めて詐欺から身を守る要因になっている。
動画をDVDにして南区の各連合町内会に配るなどの工夫を凝らし、多面的にコンテンツの周知に努めていく。
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