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南区 社会

公開日:2022.06.02

訓練生かして詐欺阻止
スルガ銀行大久保さん南署から感謝状

  • 感謝状を受け取る大久保さん(右)と北村署長

 スルガ銀行横浜六ツ川支店の職員・大久保直子さんが特殊詐欺を未然に防いだとして、5月27日、南警察署(北村正署長)から感謝状を受け取った。防犯訓練が被害阻止に役立ったいう。

 大久保さんは1月12日、約100万円を引き出しに来た70代女性を窓口で対応した。高額な引き出しを心配して話を聞くと、女性は慌てた様子で「理由は言えないけど、駅で待ち合わせている息子にお金を渡さないといけない」と話した。

 お金の使い道が不明瞭なことなどから、女性が騙されていることを疑った。女性に、持っていたメモに書かれた息子の電話番号が正しいか聞き、「今日はこの番号にかけるように言われた」との返答に違和感を覚え、詐欺をほぼ確信した。

 詐欺被害の事例などを伝え、警察に相談することを勧めたが、女性は「急いでるから」と言って帰宅。心配した大久保さんはすぐに南署に事情を説明し、女性のもとを訪れた警察官の聞き取りで詐欺だと分かった。

 大久保さんは詐欺を防いだ日の前日、同店で行われた特殊詐欺などの対策を警察官から学ぶ防犯訓練に参加した。「詐欺の手口や特徴、騙されている人の言動など、訓練で学んだことがすぐに生かされた」という。

被害額約2倍に

 南署によると、南区内で5月22日時点までに発生したオレオレ詐欺などの特殊詐欺は19件で被害額は約2550万円。昨年の同時期と比べて6件、被害額は1250万円増加した。南署は「詐欺防止には留守番電話が有効。相手が誰かの確認も忘れないでほしい」と注意を呼び掛ける。

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