市立横浜商業高校(Y校)軟式野球部が5月26日から6月1日まで県内で行われた「春季関東地区高校軟式野球大会」で67年ぶりに準優勝した。初優勝はならなかったが、エースの好投や2年生の活躍などは夏に向けての好材料。7月に開幕する全国大会につながる大会に向けて練習に取り組んでいる。
Y校は関東大会の切符を懸けた「神奈川県高校軟式野球春季大会」で、10年ぶり2回目の優勝を果たした。決勝は三浦学苑と延長15回の熱戦を繰り広げた。
大和市などで行われた関東大会には神奈川、東京、埼玉、千葉、栃木、茨城、群馬の16チームが参加。
Y校は準決勝までの3試合で18得点の強力打線で勝ち上がり、初優勝を懸けた決勝は作新学院(栃木)と対戦。0-0で迎えた9回裏、エース右腕の松下拓生投手(3年)が110球目のスライダーを打たれてサヨナラ負けを喫したが、67年ぶりとなる準優勝を成し遂げた。
主将と2年生躍動
主将の松下投手は神奈川大会からの全試合を一人で投げ抜いた。「球数制限がある中でも長いイニングを投げて、チームの勝利に貢献したかった」といい、変化球で打たせて取る投球を披露。8試合でわずか9失点という抜群の安定感で準優勝の立役者となった。
松下投手は佐藤邦宏監督から制球力を評価されて、今春、遊撃手から投手に転向。下半身を強化し、最速120キロを計測するなど、短期間で目覚ましい成長を見せた。松下投手は「現状に満足しないで、スライダーやカーブの精度を高めていきたい」と練習に励む。
強力打線は、2年生の阿部泰雅選手と大森稜斗選手が牽引。勝利の流れを引き寄せるバッティングを見せた。阿部選手は入部時から体重を8kg増やしたことによるパワーアップが長打を放つ秘訣だといい、大森選手は野手が守備についていると想定し、広角に打ち分けることを意識した素振りが成長の証だという。
忘れ物を取りに
Y校は7月10日に開幕する「全国高校軟式野球選手権・南関東地区予選・神奈川大会」に向けて準備を進める。昨年は神奈川大会、南関東大会を勝ち抜いて全国大会に出場したが、初戦で浜田(島根)に1-5の逆転負けを喫した。1994年以来の全国大会1勝をチーム23人で目指す。
佐藤監督は「今年度は学校創立140周年。良い報告ができるよう、チームが一丸となって、まずは昨年の忘れ物『全国1勝』を取りにいきたい」と意気込みを語る。
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