南区 経済
公開日:2023.03.30
高根町
洋食店「コーポ」 歴史に幕
夫婦で52年、悔いなし
高根町の洋食店「レストラン・コーポ」が3月24日、立ち退きに伴い、52年間の歴史に幕を下ろした。3月中旬に貼り紙で閉店を発表。営業最終日まで多くの常連客が別れのあいさつに訪れて料理を頬張った。
阪東橋駅そばにあった同店は1971年に磯子区在住の久野元勝さん(79)が開店し、妻の美津子さん(76)と二人三脚で営んできた。開店当時は地下鉄開業工事の影響からか、店近くの人通りが減って客足が遠のき、一日の売り上げが5千円まで落ち込んだ。しかし、大学卒業後に約5年間、横浜の料理店で修業した元勝さんの腕は確かで口コミで少しずつ地域住民が来店。地下鉄が開業すると、遠方から訪れる人も増えたという。
昨年12月、2人は建物の管理者から老朽化によりビルを取り壊すという話を聞いた。ほかの場所での営業も視野に入れたが、年齢を考慮して閉店を決意。閉店を告げる貼り紙が瞬く間にSNSで拡散され、24日の閉店まで多くの人が訪れた。2人の長女で会社員の美奈子さん(49)も店を手伝い、オムライスやナポリタンを笑顔で運んだ。
第二の人生に意欲
運動が2人の共通の趣味で、夫婦そろって60代でトライアスロンに挑戦したほどだ。現在、元勝さんはラグビーのシニアチームで汗を流し、美津子さんも有酸素運動などを欠かさない。52年間、多くの時間を店の営業に捧げてきたので、これからは趣味に没頭したいという。元勝さんは「お客さんには感謝しかなく、悔いなく営業できた。これからも感謝の気持ちを忘れずに前向きに生きたい」と話し、夫婦で第二の人生を謳歌する。
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