南区 文化
公開日:2024.02.08
横浜の写真が里帰り
三陽物産が寄託
江戸時代(文久3年)に来浜し、横浜にスタジオを構えていた世界的な写真家、フェリーチェ・ベアトの写真アルバムを、株式会社三陽物産=中区長者町=の山本博士社長がイギリスのオークション「サザビーズ」で落札。昨秋、公益財団法人横浜市ふるさと歴史財団(佐藤信代表理事)に寄託し、1月31日にプレス発表会が開かれた。
会場の横浜開港資料館ではアルバムの現物も披露され、幕末から明治初期の風景、運河、洲干(しゅうかん)弁天社といった横浜居留地などで撮影された写真が公開された。アルバム1ページ目にある通し番号の「10」とベアトの署名、表紙の見返しに記された日付から、撮影年代は1863年12月以前と判明している。
横浜市歴史博物館の学芸員、小林光一郎さんによると、ベアトが日本で制作した最初期のもので、現存するアルバムとしては最古級。イギリスの日本協会=ロンドン=が所蔵していたこのアルバムにとっては、160年年ぶりの横浜への帰還となった。
また同日、三陽物産と同財団の横浜の歴史文化の普及啓発に関する協定書の締結式も行われ、山本社長は「今後も横浜の歴史・文化を継承していきたい」と話した。
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