保土ケ谷署管内 振込め詐欺2倍に 被害総額1億円に迫る
保土ケ谷警察署(横田善信署長)は管内の振り込め詐欺被害が年々増加傾向にあり、今年度の被害は昨年度に比べ2倍以上となったと発表した。被害急増を受け、横田署長らに被害の実態や対策などについて話を聞いた。
今年に入ってから12月17日までの、区内の振り込め詐欺被害は30件(うち未遂2件)で被害総額は約9800万円に上った。昨年は14件(うち未遂2件)で被害額はおよそ3500万円。これは同署に報告されている件数で「報告されてない事案もあるだろう」と横田署長は語る。
このように被害が急増している理由について、生活安全課の高橋健警部は「核家族化などの世相も反映している」と、家族間のコミュニケーション不足にも言及。久しぶりに連絡してきた息子や孫の緊急事態に「なんとかしなくては」と思い込んでしまうお年寄りの心をついた犯罪なのだと指摘する。
被害を未然に防ぐためには家族間での会話はもちろん、近隣住民の「見守り」も必要だという。実際に青果店の店主が客の様子の異変に気付き通報したことで、被害が未然に防がれた事案も報告されている。この日も、被害を未然に食い止めた横浜銀行西谷支店と城南信用金庫上星川支店が表彰されていた。同署は、各金融機関との連携を密に図っており「高額な金額を引き出している顧客がいた場合には連絡を」と呼びかけている。また、今年の11月頭には急増する振り込め詐欺被害に対して、専門のプロジェクトチームも設置。終日、区内の見回りを行い、通報を受けた際に現場に直行できる態勢も整えている。
保土ケ谷署は振り込め詐欺被害を防ぐために様々な活動を行っており、16日にも歳末に向けた「振り込め詐欺防止キャンペーン」を実施した。横田署長は「今後も地道な啓発、広報、地域との連携を深めて犯人検挙に繋げていきたい」と話した。
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