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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2014.11.20

プロカメラマンとして市内の風景を撮り続ける
若林 のぶゆきさん
新井町在住 74歳

一瞬も逃さず「美」捉える

 ○…横浜市の四季折々の美しさに魅せられ1996年から「つるみ区カレンダー」のカメラマンを担当。これまでの撮影活動を振り返る講演会を行うなど、幅広く活躍している。

 ○…保土ケ谷区民ながら「海が好き」という理由で一番のお気に入りは、やはり鶴見区。新井町の自宅からほぼ毎月、鶴見へ通いシャッターを押し続けてきたのだとか。「この仕事があって地域への愛がより深まりました」と笑顔を見せる。

 ○…(社)日本写真家協会所属のプロカメラマン。中学生の頃から、カメラは相棒。「当時はブームで自分も欲しいと何度も親にねだった。故郷が岡山市なので、瀬戸内海や漁港を撮りに行った」。上手くなりたい一心で、中3にして「もう自分には写真しかない」と思っていたという。25年前から本格的に横浜を写すように。25年前、まだ建設中だったベイブリッジの下を、客船クイーンエリザベス号が橋を照らしくぐっていく光景に魅了された。とりわけ熱心に撮影していたことなどが縁で鶴見区のカレンダー撮影の依頼を受けた。「ベイブリッジのスカイウォークや火力発電所の展望台もお気に入りだったけれど、今は閉鎖になって残念」

 ○…食べることが好き。「撮影地でおいしいものを食べるのが楽しみ」と、いきいきと語る姿は70歳を過ぎたとは思えないほど若々しい。「秘訣は子ども心を忘れないこと」とまた笑う。

 ○…「つるみ区カレンダー」は2015年版が最後の発行。その間、心に残っているのは、とあるお寺で咲き誇っていた八重桜。2002年版で撮影したが、翌年再訪すると桜はほとんど咲かなくなっていた。「寺の方は『桜も最期の瞬間を撮ってもらいたかったのでしょう』と言ってくださって、言葉が出なかった」。一瞬の美しい風景も、逃しはしない。「これからも横浜の四季を撮り続けていきたい」と語り、今日もまた地元の魅力の一つひとつをファインダーにおさめる。

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