園内に「みんなの食堂」を開設した笹山保育園の園長 佐藤 敏子さん 62歳
地域に根付いた活動を
○…異世代交流や孤食の防止を目的に「みんなの食堂」を開設して約3カ月。「開設した当初はさぐりさぐりの状態で不安もあったけど、お便りや口コミで徐々に広がって小学生から高齢者まで利用してくれるようになっている」と手応えについて話す笑顔が印象的。食堂の利用者が食べたいものをアンケートを通じて用意するなど、今後の運営についても意欲的だ。
○…笹山保育園の園長として食堂の運営だけでなく、育児相談や地域交流などに熱心に取り組む。1975年から同保育園に勤務。「短大で学んできたことを活かしていければ」と配属されてから日々の業務に向き合ってきた。「けれども、地域の変化や園児と接していくうちに各家庭が抱えている環境や背景を考えていかなければいけない」と年齢に合った生活力を身に付けさせるよう、園児一人ひとりと向き合うよう心掛けるようになった。
○…保育園の先生になろうとしたきっかけは2つ。「幼い頃に年の離れた従妹が来て幼稚園の先生だとよく話していて、そこからなりたいと思ったのかな」と話す。もう一つは小学生の時。仲のいい幼馴染とよく遊び、ある夏に模擬縁日を計画。「一からものを作るのが楽しかった。それを近所の子どもたちに声をかけるとみんなが来てくれるの。その頃から子どもの面倒を見るのが好きだった」と次から次へと出てくる思い出話を嬉しそうに振り返る。
○…「笹山保育園でやってきたことは人生における一つの転機」と人生の約3分の2を過ごしてきた笹山地域へのさまざまな思いを語る。「これからますます環境が変化していく中で潜在的なニーズにどう応えていくかが大切」と保育、地域と幅広い視点で思いを巡らす表情には慈愛に満ち溢れていた。
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