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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2022.11.10

西谷中学校の購買部で40年以上に渡り働く
陣内 美佐子さん
川島町在住 81歳

元気の源は生徒たち

 ○…今年60周年を迎えた西谷中の歴史を最もよく知る人物、と言っても過言はないだろう。生徒の昇降口の前にある購買店舗で働き始めて40年。今年3月には長年の功績を称え、市教育委員会から表彰も受けた。「幸いなことに私の病気で休んだことは一度もなかった。長い間続けられたのは、生徒たちのパワーのおかげ」。80歳を過ぎた今も、登校時間に合わせてくぬぎ台団地の自宅から歩いて通い、生徒たちが昼食を取りに来る昼休みまで勤務する。

 ○…もともとはPTAの保健委員長として保護者向けの料理教室などを行っていたが、前任の購買担当者が辞めることになり「僕たちが応援するから」と当時のPTA役員からも背中を押され、働くように。昼休みの弁当の手配のほか、靴や体操着などの注文も受ける。昔はノートや文房具も扱っていた。「腰や足の痛さで『登校拒否』したい日もあるけれど、ここにいる間はシャンとなるのよね。毎日生徒たちの顔を見て楽しめるのが私にとっての薬みたいなもの」と明るく話す。

 ○…「おばちゃん釣りはいらねぇ」「親のスネかじってるうちはそんなこと言うなんて10年早いよ!」”やんちゃ”な生徒が多かった時代も子どもたちと真剣に向き合い、愛されてきた。「おばちゃんがオレのこと忘れないように」と渡された学ランの第二ボタンは、10年以上経った今でも大切に保管している。先日は子どもを連れた卒業生と道端で再会。「この子が中学行くまで購買にいろよ」と声を掛けられた。

 ○…2人の息子は貿易会社を立ち上げたりフランスまで料理修行に行ったりと国際派。自身は華道の師範の顔も持ち、入学式や卒業式には活けた花が壇上で子どもたちの門出を祝っている。

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