保土ケ谷区 人物風土記
公開日:2023.05.25
4月から保土ケ谷図書館の館長を務めている
中村 拓さん
星川在勤 63歳
本は興味満たす「先生」
○…星川駅から徒歩数分にある保土ケ谷図書館。相鉄線の高架化や新たな商業施設の誕生など、表情を変えつつあるエリアにある「知の宝庫」の責任者として「駅周りの利用のついでに立ち寄って頂けるとありがたい。もちろん丁寧に扱ってほしいけれど、自由に本を手に取ってみてほしい」と話す。中でも「利用してほしい」と強調するのが「レファレンス」と呼ばれる司書への相談。「『孫が喜びそうな本は?』とか、何でも聞いてください。『本の探偵』が応えます」
○…利用者として図書館に親しんできたが、運営側に立つのは初めて。「利用者が求めるもののために、司書をはじめ様々な人が裏でスキルを活かして運営していると再認識しました」と話す。横浜市も新たな図書館ビジョンの策定を進めているが「図書館から地域に飛び出していくなど、本の魅力発信が地域活動のバックアップにつながれば。昔読んだ小説から最新の科学の知見まで、魅力ある書籍が揃っているのが図書館。存分に使ってほしいですね」とアピールする。
○…鶴見区出身。1983年に横浜市に奉職し、現在は再任用。中区役所勤務時代は地域振興課長を務め、地域の人々の力をまざまざと感じた。前任地の国際局では多文化共生事業を担当。昨年度はウクライナからの避難民の定住支援対応を担った。多くは家族を現地に残しての避難。住居の確保から始まり生活全般の支援に奔走した。
○…自身がよく読む本は、親の本棚にあった司馬遼太郎や山本周五郎などの歴史小説。加えて天文学や宇宙論、人類の進化学といった学術書も「ロマン」として手を伸ばす。「本は未知のものへの興味を満たしてくれる、先生のような存在ですね」
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