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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2023.07.20

8月6日にかながわアートホールでコンサートを企画するジャズピアニストの
成田 素世さん
初音ヶ丘在住 45歳

NY気分を保土ケ谷で

 ○…弾む歌声のジャズコーラスが聴こえるセントラルパークから、ブロードウェイではミュージカルとタップダンスを堪能。最後はお洒落なレストランバーで、素敵な音楽を-。そんなニューヨーク散歩がコンセプトの「サニーサイドなジャズコンサート」を8月6日にかながわアートホールで開く。

 ○…意識したのは昔テレビの旅番組で見た、海外の小さな町の音楽会。町のホールに老若男女が歩いて集まり、ステージに立つのは地元の奏者。そんな光景を夢見て、主宰するジャズコーラス教室の生徒たちのほか、区内の演技塾に通う子どもたち、海外で活動経験のあるタップダンサーなど様々な出演者が集まった。「お客様に楽しんでもらえてこその完成。楽しいことを表現できる場にしたい」と微笑む。

 ○…人生の転機となったのは、仕事を辞めて音楽の道に進もうと32歳で訪れたニューヨーク。3カ月間の滞在で多くのジャズピアニストと接点を持った。中でも巨匠バリー・ハリスが開くワークショップに参加した経験が、帰国後日本でジャズコーラス教室を開くことにつながった。東京・鶴見・保土ケ谷と、結婚や出産を経ても住む先々で地元の人たちに向けて教室を開講。「自分のピアノで、歌いたい人のために役に立ちたい」との思いからだった。

 ○…大学時代は建築を学び、渡米前は一級建築士として設計事務所に勤めていた。生まれ育った東京・方南町には自身が設計したカルチャーサロンが建つ。「リトルニューヨーク」と名付けられたその施設は、地域の文化拠点に。「文化が街の中に見えるように」と地域活動に力を入れる。今回のコンサートを聴き終えた後は、保土ケ谷公園がセントラルパークに見えてくるかも。

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