境木本町在住で中学1年生の白井清流さん(13)がこのほど、中国で行われた世界最大級の障害物競走「スパルタンレース」の世界選手権で優勝した。白井さんはキッズ部門(12〜14歳)に出場。競技歴はわずか2年だが、他を寄せ付けない走りで圧倒した。
スパルタンレースは、2010年に米国で誕生。起伏の激しいコースを走り、多くの障害物を乗り越えなければならないことに加え、障害物の攻略に失敗すると腕立て伏せなどのペナルティーが科せられることから、「世界一過酷なレース」とも称される。現在は、世界40カ国以上に普及している。
白井さんはこれまでに体操競技などで成果を上げてきたが、心から楽しいとは思えなかったという。転機は約2年前。元格闘家が同レースに出場している動画を父親の進一さんに見せてもらい、「面白そうだし、アスレチックなどを登るのが得意な自分に向いている」と思い競技を始めた。
富士登山などで成長
初めて出場した大会は競技感覚がつかめずに悔しい結果となったが、この2カ月後に開かれた国内大会で2位に入ると、その後に優勝。東京都稲城市のランニングクラブで同レースの指導を行う高橋海輝さんに師事したほか、超高層ビルなどの階段を駆け上がる競技「ステアクライミング」や富士登山で持久力などを鍛えたことが上達の要因だという。国内屈指の選手に成長し、世界選手権への出場を決めた。
世界選手権のキッズ部門には約100人が参加。会場は標高約1400mにあるスキー場。標高差約300mで起伏の激しい5・2Kmのコースに設置された障害物は30個あり、巨大なうんていや約15kgのサンドバッグを100m運ぶといった難所が待ち構えた。
白井さんはそんな障害物を次々に攻略し、得意の上り坂区間で順位を上げた。やりを約5m先の的に当てるという関門も冷静に対応。34分29秒で完走し、2位に1分以上の差をつけて優勝した。
白井さんは現在、将来的に大人のレースに出場することを見据える。体の成長に配慮しながら、コーチの高橋さんと共にパワーが求められる障害物をクリアするための練習にも取り組んでいる。白井さんは「今後も大会で優勝し、競技の普及に貢献したい」と意気込みを語り、躍進を誓う。
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