連載寄稿 イルカ博士の生命感動日記 ㊶脳の優しさを育てるには
残忍極まりのない事件が次々と報道される中、今回は「イルカも脳に優しさをもっている」ということに注目してカーミング(優しさ)という文字の響きに心を癒してみましょう。
人はイルカと違って、生理的に早産として生まれてきて、すぐに歩けるわけでもなく、自らの意志で判断して何かができるわけでもありません。つまり人は他者の助けがないと生きていけません。従って、生まれた赤ん坊の脳には生得的に優しくするという神経回路がもともと組み込まれて、生まれた瞬間から他者に対応するようにできています。
人もイルカも相手の気持ちがわからないと、優しい行為や他者を助けるという行動はできません。とすると、人は現代社会の実情で優しさの回路が阻害されると相手の気持ちもわからず一方通行になってしまい、残忍極まりない悲しい事件となってしまいます。
主な原因としてあげられるのは、相手の気持ちを理解する体験の積み重ねや訓練が乏しいことと思います。
そうならないためにも、大切な幼児期にゲーム機で遊ぶのではなく、人や動物と遊べる時間と環境を作り出すことが大切です。イルカたちが遊びを通して仲間作りをしているように、人に触れ合い「優しさの回路」を張りめぐらせて繋ぐ努力をしてみませんか。
4月は新しい集団生活の始まりです。思う存分遊べる環境の中で、思いを伝えあい、ケンカをして仲直りを繰り返すことの重要性を知ってほしいと思います。
【日本ウエルネススポーツ大学特任教授・岩重慶一(問)iwashige@gmail.com】
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