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旧市原邸が市歴史認定 保全・活用の一歩へ

文化

掲載号:2018年4月19日号

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洋館を持つ旧市原邸
洋館を持つ旧市原邸

 横浜市は3月27日、白楽の「旧市原重治郎邸」を「横浜市認定歴史的建造物」と認定した。今後、同建物は市の助成を受けながら外観保全を進めるほか、地域とコラボした活用なども検討していく。

 「旧市原重冶郎邸」は東急東横線白楽駅前に位置している。主屋(1925年建築)は、木造・平屋建てとなっており、洋館部を持ち合わせている。妻面部のハーフティンバー風のデザインが特徴だ。土蔵(1932年同)は2階立てで外壁には手作業で貼りつけた小さな黒石が配されている。それぞれ創設時からほぼ改修されずに残っていることや、建物周囲の作庭や塀などが残存していることから、戦前近代和風建築の貴重な事例として市が認定した。

 施主の市原重冶郎は1853年に千葉県で生まれた。中区花咲町で鶏卵商を営んでおり、この建物は別邸として迎賓の役割も持っていたという。亡くなった後も2016年まで家族が住み続けた。現在は、市原治重さんをはじめとした兄弟4人で所有している。

「家族の原点」

 今回の認定は、長女の市原慈子さんが「この建物を保全しつつ残せないか」と市に相談したことがきっかけ。「維持費などが膨大にかかるため、取り壊すことも考えたが、この家は家族が昔から住んでいた縁ある場所。帰る場所がなくなるよりは残したいという結論に至った」と経緯を語る。治重さんは、「今までは、地域との結びつきが少なかった」と話し、「今後は地域とのコラボも検討しながら、活用に結び付けていきたい」と意気込んだ。

 市は、「歴史を生かしたまちづくり要綱」を1988年に施行し、景観上価値がある社寺や古民家、近代建築などの歴史的建造物を登録。その建物のなかでも価値が高く、保全計画の策定に所有者が同意すると市が「認定歴史的建造物」に認定。保全計画を協議するほか、建物保全に必要な改修費などの助成を検討する。現在「旧市原重治郎邸」も含め、市内94カ所が認定されている。

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