2018年度の卓越した技能者(現代の名工)がこのほど発表された。県内11人を含む全国150人の受賞者のうち、片倉でメンズビューティウサミを営む理容師・宇佐美勉さん(70)に喜びの声を聞いた。
宇佐美さんは卓越した技能を持つ人を表彰する「現代の名工」に選ばれた。県内の理容師として6年ぶり8人目の快挙だ。東京都内での表彰式を終え「身に余る光栄です」と感想を述べた。
横浜マイスター
横浜市出身。横浜商業高校別科(理容科)を卒業後、実家の理容店で7年間の修業を経て28歳で独立した。2000年にカットレザー(レザーを用いて毛束感を表現する技術)を開発し、一躍全国区に。技能五輪国際大会(イギリス)の審査員などを歴任。2010年に「横浜マイスター」、2013年には神奈川県卓越技能者表彰「神奈川の名工」を受賞している。
後進の育成にも尽力している。第48回技能五輪全国大会では、神奈川県代表を養成し、同大会で金・銀・銅メダルを独占するなど、これまで4000人以上を指導。現在も中高生を対象にした体験学習授業の講師を務めている。今回の受賞は、こうした理容技能の普及や後進技術者の指導育成などの功績が評価されたものだ。
進化と継承
理容業界に入ってくる若者は減少傾向にあるが「嘆いていても始まらない。『進化と継承』で常に受け入れ準備を整えておくことが大事」と前向き。事務所の壁には「職人の技と心を伝える」という人生訓が書かれている。その言葉から、世界に比べて地位の低い「職人」(マイスター)としてのプライドが垣間見える。「表彰された以上は、卓越した技能者としてふさわしい仕事をしていきたい」と抱負を語った。
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