南神大寺団地自治会は団地住民のワクチン接種について、近隣医院での受付枠の確保を始めた。申し込みの代行をはじめ接種前日の予約確認や後日のケアなど、細やかな対応で住民に寄り添っている。
南神大寺団地は約1450世帯が入り、そのうち3割ほどが同自治会に加入している。5月に横浜市が接種予約を開始した頃から、同自治会に対し団地住民から「コールセンターに電話がつながらないため予約ができない」といった相談を受けるようになったという。そこで近隣医院の接種の受付状況や予約キャンセルの手伝い、すでに接種を受けた人の体験談を聞くことができる機会を設けるほか、接種に便乗した詐欺に警鐘を鳴らすなどの情報をまとめたチラシを作成。住民に向け啓発に乗り出した。
その中で同自治会が情報発信をしていた横浜かんだいじファミリークリニックは、5月に一般に向け受付を開始するもすぐ予定数に。6月中旬からの再開に向け、予約や直接来院する人が殺到しないようにと、同クリニックの河野真二院長が同自治会に受付枠確保を提案、実現に至った。
集団免疫目指す
枠の確保が決まってから同自治会はチラシで発信するとともに、独自の登録、予約票を作成した。接種券が届いていない住民には、到着次第に受付枠を利用し申し込みができるよう事前に個人情報の登録を案内。手元に接種券が届いた人には、予約の空き状況と住民の予定を同自治会が確認し、日程を調整することで住民の接種を推進している。そのほか日々の体調チェックや前日の予約確認、声をかけ相談に乗るなど余念がない。
同自治会の受付枠での接種は、6月17日に初回を実施。以降、週一回程度の受付枠が提供されている。河野院長は「地域一体の感染防止をするためにも、自治会の協力はありがたい。今後もスピード感を持って集団免疫を目指したい」と意気込む。
同自治会事務局の前島昌子さんは「団地内の高齢化も進み、集団接種会場まで行けない人をやインターネットでの手続きが出来ない人たちからは感謝の声を頂くことも多い。現在は高齢者の手助けがメインだが、障がいを持つ方や若い人、外国籍住民など団地全体や、その他の地域でも動きが広がっていけば」と期待を込めた。
神奈川区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>