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公開日:2022.04.07

杉山大神
境内の鳥居を堂々新調
氏子総代森会長らが自作で

  • 鳥居を手掛けた森会長(左)と神奈川大学卒業生の桜井さん

 六角橋総鎮守の杉山大神境内にある「お稲荷さん」の2本の鳥居がこのほど、新調された。氏子総代の森勤会長(70)=六角橋在住=が地域の手を借りながら、設計から制作まで手掛け、3月26日にお披露目した。

 杉山大神は、六角橋東町・西町・南町・北町・上町・中町の氏神神社で、氏子総代を中心に地域住民で守られている。毎年9月に行われる例大祭は、同地域の一大行事の一つだ。

 境内にある「お稲荷さん」は、いつから祭られているか不明だが、祠の前には2本の鳥居が奉納されていた。しかし、塗装がはがれ、ひびが入るなど老朽化が進み、いつ倒れてもおかしくない状況だった。そこで、安全を考慮し昨年、取り外すことが氏子総代で決定したが、森会長は「お稲荷さんには、鳥居がないと寂しい」と修復や新たに建て替えることを模索していた。

 森会長は元郵便局長で、六角橋自治連合会の会長を長年務めるなど地域活動に尽力。日曜大工が趣味で、木材の加工や塗装の色が特殊な鳥居の制作ができないかと思案していたところ、建築資材・工具を取り扱う専門店で、木材を曲面に削るカンナを見つけたことで、昨年9月から制作に動き出した。

地域の手も借り

 郵便局に勤務する以前は、建築関係の仕事に就いていたことから、設計図はお手の物。高さ約220cm、幅約250cmの鳥居を描きだした。今までの鳥居を取り外す作業は、森会長とともに「まち×学生プロジェクト」で活動し、神奈川大学を今年3月に卒業した桜井大地さんが土台を掘り起こして鳥居の取り外しを手伝い、組み立ては、六角橋東町町内会の桑原耕二会長が手伝った。また、費用負担も大きく作業が難しい屋根の銅板部分は氏子総代の山室宗作副会長が材料を仕入れ、神輿世話人の高畑友介さんが取り付けを行った。鳥居は約2カ月間で完成し、3月に設置した。

「後世まで引き継ぐ」

 地域の手で作り上げた鳥居は3月26日にお披露目会を実施した。当日出席した桑原会長は「氏神様を地域の手で守っていく象徴的な形。立派な鳥居が完成して嬉しい」と感想。森会長は「地域の人が守り、奉納してきたものを後世まで引き継いでいくことが大切。境内には他にも、修復すべき箇所が多いので、地域の力を借りながら、少しずつ手を加えていきたい」と話した。

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