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神奈川区 文化

公開日:2025.09.06

神奈川図書館 司書のおすすめBOOK 第62話

 今月のおすすめ本は、『目の見えないさんとアートを見にいく』(川内有緒/著、集英社インターナショナル、2021年)。

 タイトルを読んで、「目が見えないひとが美術作品を『見る』って、どういうことなんだろう」と思いませんでしたか?

 著者の川内さんは、まさに同じ疑問を持ちながら、全盲の美術鑑賞者・白鳥建二さんと一緒に美術館へ出かけます。向かったのは、触ったり、体験したりする美術作品ではなく、ゴッホやピカソの絵画作品のみが展示される美術展でした。

 一枚の絵を前にして、「何が見えるか教えてください」という白鳥さん。川内さんは、目の前の絵画について説明していくうち、一緒にいる友人と印象が違っていたり、見えているものそのものが違っていたりすることに気がつきます。

 

おすすめの理由

 

 目が見えないひとがそばにいることで、作品だけでなく、自分自身についても自然にたくさんの話をすることになり、それが、作品の正しい知識やオフィシャルな解説よりも面白いという白鳥さんの視点に出会って、私も誰かと美術館へ出かけて、たくさん話をしたくなりました。

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