等々力で被災者支援の親子運動会を実施したNPO法人代表 米司 隆明さん 宮崎在住 30歳
スポーツでつながる社会に
○…企業運動会の運営サポートやフットサル大会などを主催して、地域社会をスポーツでつなぐ活動をするNPO法人「ジャパンスポーツコミュニケーションズ」(本部区内宮崎)の代表理事を務める。「スポーツで社会を元気にしたい」。落ち着いた笑顔で話す言葉に、NPOの活動をけん引する自信がみなぎる。
○…法人では、スポーツによって社会のすべての人たちを笑顔にする活動を行なっている。今回の震災でもいちはやく被災地に足を運び、避難所や車内での生活を強いられている人たちに対してエコノミー症候群を防止するための健康対策プログラムを指導。また先月には等々力アリーナに避難する被災者や支援したい市民をつなぐ親子運動会を開催した。
○…山口県出身。小学校から川崎市に移り住む。神奈川大学で経済学を学び、一般企業を経て、26歳で仲間とともにNPOを立ち上げた。若くして起業の道を選んだのは「自分の力で物事を動かしたり、チャレンジする人生に憧れていたから」。そこで着目したのがスポーツ。なかでも「運動会」を活動の中心にすえた。玉入れや綱引き、大玉転がしなど、団体競技を主とする運動会は日本独特の文化。請け負った企業では、部署対抗にしたり、逆に部署横断チームで、チームワークを養ったり、親睦を深める役割を果たしているという。自身も野球とともに少年時代を過ごし、チームワークの大切さや仲間とともに汗することの楽しさを実感してきた。
○…冷静でゆったりとした言葉遣いとは裏腹に「考えるよりも、まず行動するタイプ」と話す。NPOの中心スタッフは16人。皆それぞれ好きなスポーツを愛し、スポーツがもつ可能性を信じてやまない。「ゆくゆくは海外で日本式の運動会を広めたい」。地域や世代、様々な違いやハンディを超えて、スポーツが人と人を結ぶ社会がこの人には見えている。
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3月22日