フランス料理の世界給仕コンクールで日本人初の優勝に輝いた 宮崎辰(しん)さん 区内在住 36歳
メートル・ドテル広めたい
○…昨年11月、フランス料理におけるサービスの技量世界一を決めるコンクール「クープ・ジョエルジュ・バティスト」東京大会で日本人として初めて優勝した。相手はフランス人を含む各国の代表11人。課題は料理の取り分けやテーブルセッティング、フランス語での注文、ワインサービスなど9つ。「知識やマナー、センス、語学力などすべてが問われる大会で優勝できて本当に嬉しい」と喜ぶ。
○…恵比寿のフランス料理店シャトーレストラン ジョエル・ロブションで「メートル・ドテル」を務める。「日本では給仕長と訳されるが、フランスでは料理長と同様の敬意を持たれる職業。誇りを持って取り組んでいる」。大会出場が決まった2011年9月からは休みを返上して朝から晩まで特訓の日々を重ねた。受賞後はテレビや講演、執筆の依頼が相次ぎ、多忙な日々を送る。「日本でのメートル・ドテルの認知度はまだ低い。でも、自分の活動でソムリエのように誰もが知る職業になってくれれば」と仕事にまい進する。
○…東京都国分寺市出身。小さな頃読んでいた料理雑誌の影響から料理人を目指し、フランスで研鑽を積んだ。帰国後、地元のレストランに就職するも、キッチンの空きがなく期せずしてサービスを担当することに。そこで当時日本一のサービスマンと出会い、考えが一変した。映画俳優のように立ち振る舞う姿に「これからはサービスの時代がくる」と直感。幾つもの名店で経験を積んできた。
○…休日は、妻と一緒に早起きをして、録画したテレビを見たり料理を作ってのんびりと過ごす。メリハリのある生活で気持ちをリフレッシュさせている。「お客様のためにシェフが丹精込めて作った料理を、さらに美味しく感じていただくことが自分の役割」と話す。気遣いの多い仕事だが「次も宮崎にサービスしてもらいたいとお客様から言われると疲れも吹き飛ぶ」と最高の笑顔で答えてくれた。
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4月19日
4月12日