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宮前区 人物風土記

公開日:2013.05.10

4月から始まった生田緑地の指定管理者の統括責任者を務める
北川 伯生さん
埼玉県在住 64歳

めざすは地域一体型の広報

 ○…生田緑地は今年4月から、日本民家園や岡本太郎美術館、宙と緑の科学館を含めて民間企業が横断的に管理する仕組みが始まった。複数の企業から構成される運営共同事業体の統括責任者を務める。各施設を連携させる要として、広報活動も大きな役割だ。「(緑地を取り巻く)状況がつかめてきた。楽しい事業になりそう。これならいけるかも」。責任の重みと手応えを感じ始めている。さっそく駐車場の割引サービスを始めた。

 ○…「観光会社にアピールしてもっと多くの人に生田緑地に来てもらいたい」。そう切実に願っている。生田緑地の駐車場は1週間に10台ほどの観光バスが利用するが、その大半が藤子・F・不二雄ミュージアム利用者の送迎が目的という。「生田緑地の利用者を送迎しているとばかり思っていたので、びっくりした」と驚きとともに悔しさを感じた。「まずは分析し、何が必要なのか考えて広報活動にいかす。マーケティングという視点で考えたい」

 ○…もの柔らかな口調で慎重な言葉を選んでいく。大手警備会社の出身。全国各地の事業所で管理職を歴任してきた。また民間企業が運営の一部に参加するPFI方式を活用したことで知られる刑務所施設の統括責任者の経験もある。いわば施設管理のプロ中のプロだ。「施設管理は建物の構造によってまったく異なる。生田緑地の場合は、独立した各館をいかに自然と融合させながら横断的に管理していくかが課題になる」

 ○…民間企業がゆえに仕事の結果にはシビアだ。通勤中は電車の中刷り広告や窓から見える看板に注目し、広報宣伝の戦略を練り上げている。めざすのは「地域一体型での広報」。これまでの経験を元に様々なアイデアが浮かぶ。「地域の人にファンになってもらい、地域も巻き込んでいきたい。そのためには生田緑地の宣伝だけではなく、町全体の魅力を発信していくことが必要」と気を引きしめた。

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