『せいじのみかた』VOL.88 必至の取組み 「カネミ事件」の原因PCBを23年迄に根絶 神奈川県議会議員 飯田満
今からちょうど50年前、九州地方を中心に、中国・四国地方など西日本を震撼させた日本最大級の食品公害事件、その事件が「カネミ油症事件」です。
カネミ油症事件とは、1968年に、福岡県北九州市に本社を置くカネミ倉庫(株)が製造販売した米ぬか油(商品名=ライスオイル)を使用し、それを食した人々が身体の吹き出物、手足の痛みや痺れなどを訴えて発覚した事件です。被害届が出された数だけでも約1万4600人にのぼりました。
このカネミ油症事件の原因物質の一つがポリ塩化ビフェニル(PCB)です。PCBは、私達の生活の身近に存在する物質で、現在では製造禁止になってはいるものの、古い建築物には今なお蛍光灯の安定器に使用されているケースが多く存在しています。
神奈川県では法律に基づき策定された処理計画で、2023年3月末までに、民間や行政が使用、保有する全てのPCBを国が指定する処理施設で適正に処理することを促しています。
なぜPCBをこの世の中から根絶させる必要があるのか。それについては次月号でお伝えしますが、悲惨な事件を再発させない。県民の生命を守ることに対して、今、必至の取組みとして臨んでいます。
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3月22日