絵本の読み聞かせボランティアを13年続ける 松下 幸子さん 宮崎在住 83歳
楽しさが活力
○…優しい口調で「惹きつけるよう、魅力的に」絵本を読み聞かせ、時には「これは何だろう」と語り掛ける。読み聞かせるだけでなく、自身の得意な美術の腕を活かして、「子どもたちが飽きないように」と、人気キャラクター人形や、消防車、パトカーなどを牛乳パックや段ボールなどで作成。子どもたちを喜ばせている。「子どもの見聞き入る姿を見られるのがうれしい。自分も楽しませてもらっているの」
○…栃木県生まれ。「東京に憧れて」女子美術大学短期大学に進学。卒業しデザイナーとして働き結婚。川崎に根を下ろした。3人姉妹に恵まれ、子育てをしながら絵画を続けていると、夫が自宅にアトリエを造ってくれた。それが評判となり、絵画教室を開き70歳まで指導。宮前区文化協会立ち上げ時の会員でもある。「大好きな絵画に携われてとっても幸せだったわ」とにっこり。連れ添った夫は20年ほど前、定年してすぐ先立ってしまった。「病気だったが弱音を吐かずに気丈にふるまい、最期まで私を気にかけてくれたのよ」と、愛おしそうに話す。今年の8月には、娘と孫との作品展『三代展』を開催。「ひ孫も全員見に来てくれたの」と、声を弾ませ話す姿からは、もう寂しさは感じられない。
○…毎週図書館に通う本の虫。そこで見つけた絵本読み聞かせボランティア募集のチラシに、何もわからずに飛び込んだのは13年前のことだ。「70歳で絵画教室をやめたら、何かしらの形で社会貢献を」と決めていた。夢中になり、自宅裏の青少年の家でも読み聞かせ会を開きたいと、仲間と同所に直談判もした。以来13年、各所で絵本の読み聞かせを行っている。「活躍の場を広げたい。依頼があれば喜んでお受けしたい」と活力溢れ、絶えず情熱を燃やしている。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>
4月19日
4月12日