ゴミ拾い団体ワンワールド・デザイン代表として活動を続ける 小沼 レオンさん 小台在住 21歳
「特技は失敗、趣味は成長」
○…ゴミ拾いを続けて3年。「恩師が美徳を積む事を良しとする人で、感化された」。常にトングとゴミ袋を持ち歩き、学校やアルバイトの帰り道に活動。例え疲れ果てていても、深夜になっても、宮前平駅から自宅まで、時には遠征してでもゴミを拾う。「ゴミを拾っている時よりも、しばらくできなかった時にゴミが増えたと実感する。人は道が綺麗だとポイ捨てしないみたい」。地域を綺麗にする仲間も増えた。そのほとんどは若者だ。
○…父はイングランド人。小中学生時代を「まるで勉強もせず、劣等感を持っていた」と振り返る。しかし高校で恩師に出会う。「褒めて伸ばし、叱る時は叱り、何事にも挑戦する楽しさを教えてくれた」。めきめきと成績は上がり、3年時は10カ月トップを譲らなかった。大学ではデザイン思考を学ぶ。「デザインで地球を一つに」を合言葉に、地球規模で環境問題を憂い、渋谷区に掛け合ったことも。ゴミ拾いの集まりを『ワンワールド・デザイン』という団体として考える。地球上の誰もがその一員だ。失敗を恐れず「特技は失敗、趣味は成長」とひたすらに前を向き挑戦を続ける。来年は大学院進学も決まっている。
○…小さな頃からピアノを続け、昨年はフリーランス講師として開業。サッカーも小学校から続けており、バンドを掛け持ちしドラムを担当するなど多才。多忙を極めるが「誰よりも遊んでいると思う。やらなくてはならない事が遊びとイコールだから。やりたい事は全部やりたい」と意に介さない。今後はゴミ拾いの集まりを、環境風刺の製品化や講演により法人化し「バイトしなくても生計が立てられるくらいにしたい」。絵空事の夢ではなく、しっかりとした目標として語った。
2021年4月16日号
4月16日号
4月9日号