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宮前区 人物風土記

公開日:2023.01.13

郷土にのこる昔話や歴史についての講座を行う
山本 篤さん
菅生中学校校長 61歳

地域の歴史 子の誇りに

 ○…影取大蛇の話は、横浜にも似たような話が伝わるそう。旅の道中、または嫁いだ先で話したのか「推測するのが面白い」と時の流れに思いを馳せる。「昔話の裏に歴史背景がある。地域の昔話を知ることで、地域に誇りを持てるようになる。今の子どもたちの『故郷』となる川崎の昔話を伝えていきたい」

 ○…野球に打ち込んだ学生時代。法政二高2年時、春の関東大会でベスト4に輝き、甲子園最有力候補と言われながらも予選敗退。監督に負けた理由だと見せられたのは、散らかった合宿所だった。以来「あんな思いはしたくない」と環境整備を徹底。今も早く出勤し周辺掃除とあいさつを続ける。「生徒だけでなく、地域の方とあいさつから交流も生まれる。綺麗な環境だと子どもが安心して成長できる」とにこり。

 ○…法政大卒業時には大手2社からの誘いを断り「子どもに社会科と野球を教えたい」と教職の道へ。技術科や剣道部などの担当となって、苦労もした。社会科の授業のコツは「雑談から」。AKB48を例にあげ「総選挙と似た仕組みが昔もあった」「蔦屋重三郎という秋元康のような敏腕プロデューサーがいて」など、導入で生徒をぐっと惹きつける。「興味関心が大事」と力を込める。うれしそうに「このネクタイはプレゼントなんだ」と話すさまに、生徒からの人気のほどがうかがえる。

 ○…小学生のときに父方の家系図を見て歴史の虜に。遡ると、先祖は武田信玄公に仕えていた。学生時の発掘調査のアルバイトはもはや「宝探し」、土器の名はそらんじて言えるほど。「歴史の話がつながると面白い」。造詣は深く、歴史の知識は全国にわたる。「教職を退いても、郷土史を勉強し続けたい」

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