宮前区 人物風土記
公開日:2024.10.11
宮前区民祭のポスターを監修した
安藤 尚美さん
白幡台在住 44歳
アートで地域貢献を
○…このほど発足した市民団体「アートのまち研究所」の代表。アートを通じた社会貢献をテーマに、鷺沼駅前のさぎ沼ギャラリーを拠点としてワークショップを開催。区内10以上の協力店では絵ハガキも販売し、収益の一部を寄付している。宮前区民祭のポスター監修は2年目。今年は「みんなで築く宮前区」という副題から、多様な人とコラボして、さまざまな作品を一つにまとめた。
○…岡山県出身。七夕の願い事はいつも「絵描きになれますように」。しかし美大には進学できず「人生あきらめていた」。DTPオペレーターとして働く中で、イラストレーターという職業があることを知り「これだと」。上京を決め、都内のデザイン事務所に勤務しながら、フリーのイラストレーターとして仕事を請け負った。区内にはそのころから住んでいるが、「当時は寝るためだけに帰っていた」。
○…地元で静養していた31歳のときに、人気TV番組「スクール革命」からのオファーが舞い込んだ。「あんなに一生懸命に描いたことはない」。人のぬくもりを感じさせる作風が人気となり、多い時には、10以上の番組に携わる売れっ子イラストレーターの仲間入りを果たした。だが、忙しさとプレッシャーが、徐々に心をむしばんでいった。
○…「自分のためだけではなく、他人のために生きよう」と決意。2年前から「クリエイティブの力で地球人の笑顔を」をテーマに著名人らと活動。区内では、まちづくり協議会での活動を経て、アートプロジェクトをスタートさせた。「街がアートで溢れれば、みんなの心も温かくなるはず」。自身も心の病と闘いながら生きてきたからこそ、「生きづらさを抱えた方にも届けていきたい」と思いを込める。
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