管生こども文化センターを運営するNPO法人あかい屋根の理事長を務める 阿部 克義さん 管生在勤 57歳
「みんな笑顔に」を胸に
○…50年前、小学2年生の時に菅生こども文化センターが開所した。毎日のように遊びに通い、4年生の時に始まったキャンプ「わんぱく生活学校」に夢中になった。「ここで働きたい」との思いを胸に、高校卒業後は市役所に入庁。幸区のこども文化センターなどに勤務したが、4年前、早期退職を申し出て運営管理をしているNPO法人あかい屋根に再就職し、センター職員になる夢を叶えた。
○…一人っ子だったこともあり、センターに集うさまざまな学年の子どもたちとの触れ合いが楽しかったという。キャンプではボランティアで参加していた大学生の頼りがいのある姿に憧れ、中学生になると「リーダー」という役割で、下級生の面倒を見たり、センターの催しや祭事を積極的に手伝うようになった。「家や学校ではできない体験をいっぱいした。コミュニケーション能力や人を支える気持ちなど、経験したことは、その後の人生や役立っている」と振り返る。
○…菅生幼稚園、菅生小学校、菅生中学校と進み、生まれも育ちも生粋の地元っ子。小学生から野球を始め、プロ選手を夢見たが、高1の夏、同い年で元プロ野球選手、桑田真澄さんと清原和博さんが甲子園で活躍する姿をみて、「レベルが違い夢を諦めた」と笑う。当時は「金八先生」を見れば教師に、「太陽にほえろ」を見れば刑事に憧れた。「私にとっては、センターの職員も同じ憧れの的だった」
○…25歳になる一人息子も大学生までリーダーを務めた。「同じ思いを持ってくれたようでうれしい」と目を細める。運営の目標は「みんな笑顔に」。「つらい思いや悲しい思いして何かを成し遂げた時の楽しさや喜びを伝えていければ」と意気込んだ。
6月20日
6月13日