2011年度、川崎市自治功労者表彰の受章が決まった 佐藤 健一さん 新作在住 75歳
「大切なのは『忍』の一字」
○…町内会・自治会の代表を10年以上務め、地域への多大な貢献が認められる市民を川崎市が表彰する「川崎市自治功労者表彰」を今月14日(火)に受章する。新作第四親和会の会長として、19年にわたり安全・安心の街づくりに取り組んでいる。その間、同市全町内会連合会理事などを歴任。2009年には地域環境美化功績者表彰も受章した。「一生懸命にやってきただけ。(自治功労者表彰の受章は)本当にありがたい」。謙虚さをまとった静かな微笑みがこぼれる。
○…昭和11年、現在の東京都北区に生まれた。戦時中、激しさを増す空襲を避けるため、7歳で母親の実家がある新潟に疎開。数年を過ごした後、家族で川崎市に移り住んだ。大学卒業後は日本橋にある保険会社に就職。新潟、富山、静岡などへの赴任を経験し、教育係として多くの若手社員の指導にも知恵を絞ってきた。「(若者に対し)何でも怒鳴りつける教育なんて、これからの時代には通用しない」。熟練指導者の眼差しは未来を見据えている。
○…恒例行事「橘ふるさとまつり」への思い入れはひとしお。「先輩たちが苦労して築いてきたものを、いま我々が引き継いでいる」。そう考えると身の引き締まる思いがする。「やるからには皆に喜んでもらえるイベントにしたい」と、近隣企業を足で回り、30社以上のスポンサーを得ている。人の心を動かすには「熱意が何より大切ですよ」
○…夫婦で支え合い一男一女を育て上げた。静岡への単身赴任当時を回顧すると「あのころは家族に会いに、週一回は川崎に戻っていました」。多忙の中でも家族を思う、堅実な「大黒柱」の存在感がにじむ。ここ15年ほどは、新作や近隣地区の美化活動を続けている。「ごみが落ちていたら拾う。そういう当たり前のことを皆がやれば街は綺麗になっていく」。「何でも自分本位じゃだめ。大切なのは『忍』の一字」。口をつく言葉に金言が溢れる。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
<PR>
4月12日
4月5日