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高津区 コラム

公開日:2020.06.12

郷土史には記録されない、たかつの記憶をたどる
まちのこぼれ話
第11話 その4 沼田忠男さん

◆蟹ヶ谷



 「蟹ヶ谷」という地名にはいろんな説があるようです。「梶ヶ谷」とはよく間違われますけれどね。蟹は横に歩くこともあり、山に囲まれた谷をイメージしたものだったのか、それとも井田城の「神の庭」が「かにわ」となって「かにがや」になったのか。このあたりには昔の古墳があって、その「蟹ヶ谷古墳群」一帯は「神庭(かにわ)緑地」になっています。鎌倉街道の通り道でもあり、「曲がり松」は別名「鞍掛けの松」と呼ばれ、源頼朝公が馬で走ってきた時、鞍を松にかけて一休みしたという話も伝わっています。地元神庭(かにわ)地区の八太(やふと)神社は毎年10月10日が祭礼です。昭和12年から続いています。子ども神輿や樽神輿を担いで練り歩きます。沼田の家は「番場」という屋号でね。川がくねくね曲がっている、その番人ということで、代々このあたりの山の管理者でもありました。子母口にある菩提寺によると、私で12〜13代目になるそうです。蟹ヶ谷に団地ができて、マンションも増えて、まわりの風景も短い期間にだいぶ変わりました。10年ほど前に市道尻手黒川線の「明津」交差点の名前が「蟹ヶ谷団地入口」になっています。



 蟹ヶ谷は今も自然に囲まれた静かないいところです。これからもずっとここで暮らします。高津区全体に言えることかもしれませんが、町が家族的なのも魅力ですね。

 

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