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高津区 社会

公開日:2021.11.12

末長小5年三田さん
国内の3千m峰、全制覇
登山回数は300回

  • 最後の3000m峰・西農鳥岳の山頂、北穂高岳に向かう三田さん(2021年7月、本人提供)

  • 「キャンプ飯も好き」と三田さん

 末長小学校の三田麻奈美さん(5年)がこのほど、国内にある標高3000メートル以上の山・23座すべてに登頂した。

 制覇したのは10月10日、南アルプスの西農鳥岳(にしのうとりだけ)(3051メートル)でラストを飾った。三田さんは「完登できてよかった」と笑顔で振り返る。

 3歳頃から八ヶ岳などの山に登っているという三田さん。これまでに登った回数は300回、山で泊まった日数は100日を超える。7歳のときには、マレーシア最高峰のキナバル山(4095メートル)にも登頂成功。5歳から始めた日本百名山の挑戦も、昨年達成した。

山で心身成長

 仮死状態で生まれたこともあり、体力づくりも兼ねて幼少期から家族でハイキングに出かけることが多かった。その際、自力で黙々と歩いていたという。父親の幸雄さんは「これまで『もう嫌だ』と言ったことがない。泣くこともあるけど、それは山頂に行けなくて悔しいとき。忍耐力がある」と話す。

 135センチと小柄ながら、約14キロのリュックを背負う。橋のない川を渡ったり、雪山を登ったり、険しい山道もあるが、山頂に行けばどんな疲れも吹き飛ぶという。「きれいな景色を見られるのが登山の魅力。季節の変わり目も感じられる」と醍醐味を語る。

 もともと引っ込み思案な性格だったというが、山の「あいさつをするルール」も奏功したのか、「人付き合いもでき、精神的にも強くなってきた」と幸雄さんは成長を感じている。最近ではSNSで知られるようになり、山で声をかけられることもあるという。

 現在は百高山に挑戦しており、すでに95座まで達成している。「来年には制覇したい」と三田さんは意気込んでいる。

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