開設８周年を迎えた「にこぷら新地」理事長を務める
川崎泰之さん
世田谷区在住　55歳

一翼担う「東急沿線街づくり」

　○…かつては諏訪在住で高津区まちづくり協議会でも約20年にわたり活動。街づくりへの情熱などが評価され８年前の施設開所時から理事長に就く。今日までの歩みを振り返り「理事やサポーター（ボランティアスタッフ）が施設運営を支えて下さり、感謝しています」と笑顔で語る。

　○…自身は都内の建設会社に勤務。施設の運営は基本的にボランティアに頼っており、リーダーとしてそのシフトの割り振りなどに腐心する。また主な役割は「決断することと、責任を取る事」と話す通り、公的な施設と比べて自由度が高い「にこぷら新地」の可能性を閉ざす事ことなく、利用者のアイデアを最大限に生かし追求していこうと日々奮闘している。

　○…施設が標榜している「アートと交流」を具現化すべく、カルチャー教室などで幅広く活用してもらう一方、施設内では飲酒もできるメリットを最大限に活用。かつては利き酒や模擬居酒屋のような催しを行い好評を博したのだとか。さらに多摩川を挟んで世田谷区との大掛かりな綱引き大会を手掛けるなど、そのリーダーシップで多彩なイベントを成功に導いてきた。「本当に周りに恵まれて、何とかやってますよ」と飄々（ひょうひょう）とした口調で話すが、その裏には「地域の盛り上げ役」に徹しようとする、並々ならぬ情熱を感じさせる。

　○…こうした姿勢がいつしか広がりをみせ、サポーターを買って出てくれる人が後を絶たないのだとか。「東急沿線のまちづくりの活動をしている方々とも繋がりが持てたことも嬉しいですね」とニッコリ。その一方で目下の課題は「利用者の拡充」とも。「まだまだ知名度も高くないので、多くの方に利用してもらえるようにしないと…」と施設の将来を見据えて話してくれた。