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高津区 人物風土記

公開日:2022.12.09

NPO法人「チャレンジドサポートプロジェクト」の事務局長を務める
松岡 泰典さん
宮前区在住 54歳

「ともに生きる」を目指して

 ○…高津区や宮前区で障害者のグループホームを運営する傍ら障害者やその家族を支援し地域福祉の拡充を掲げるNPO法人の立ち上げに参画。「障害者にとって普通とは?」と常に問いかけ、健常者と同じような生活出来ることを目指す。「ドイツのベーテルにある病気や障害者たちの世界的に有名なソーシャルケア施設を日本にも作りたいです」と語る。

 ○…愛娘が2歳の時にインフルエンザ脳症を患い障害者1級になったのが、こうした事業を手掛ける契機。娘の将来を不安視すると同時に障害者として一生や共存について考えるようになった。娘が高津養護学校へ進学後、同じ境遇を抱えた父兄や同プロジェクトの理事長との出会いが転機に。「おやじの会」と名付けた会合ではワークショップや相談会を重ねていく中で、障害者により良い環境で生活して欲しいという願いから自分達でグループホームの運営などにも漕ぎつけた。

 ○…香川県出身、大学で大阪へ。硬式野球部では補欠だったが監督の伝令係として活躍。「昔から人の役に立つことが好きでした」とニッコリ。保険会社に就職して数年後、長女を案じ障害のことを深く学ぶ。試行錯誤しながら、2013年に独立し、運営業務に携わっている。「親御さん達の感謝が、やりがいにつながっている」とも。

 ○…現在は国の制度としてグループホームの空室状況が可視化されていないことなどに危惧を示し誰でも把握できるシステム構築などを目指す。また「障害者にもキャンパスライフを送ってほしい」と、大学の近くにグループホームを建設する事なども視野に入れる。「大変な事も多いですが、システムや仕組みを考えるのが好きだと最近気づきました」と前を見据え目を輝かせていた。

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