神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
高津区版 公開:2024年3月29日 エリアトップへ

【Web限定記事】  戦中世代の証言、鮮やか ドキュメンタリー映画「アリラン ラプソディ」、首都圏各地で上映進む

文化

公開:2024年3月29日

  • X
  • LINE
  • hatena

 川崎市ふれあい館(川崎区桜本)の識字学級に通う在日コリアンのハルモニ(おばあちゃん)たちの人生を通し、戦後史を問うドキュメンタリー映画「アリラン ラプソディ〜海を越えたハルモニたち」の上映が、首都圏の各地で進んでいる。アジアやヨーロッパの映画祭でも上映が決まり、金 聖雄(キムソンウン)監督(60)は「多くの人に、時代に翻弄されながらも力強く生き抜いたハルモニたちの言葉を届けたい」と語る。

 「アリラン ラプソディ」は、自身も在日2世の金監督が2004年に制作したデビュー作「花はんめ」の続編として、撮りためた映像や新たに撮り下ろした映像を編集したドキュメンタリー作品だ。前作では「ふれあい館」に集うことで青春を謳歌するハルモニたちの姿にフォーカスしたが、本作では、ハルモニたちがカメラに向けて語る苦難に満ちた人生に焦点を当てている。

 ハルモニたちはそれぞれの人生を「回想」するだけだが、結果的に、あの戦争によって運命を大きく狂わされ、戦後の日本社会に抑圧されてきた史実が浮き彫りになる。と同時に、苦難の時代を生き抜いてきたハルモニたちの生活の軌跡も、「ふれあい館」での生き生きとした様子と共に活写される。

 「ふれあい館」を運営する社会福祉法人青丘社の理事長で、半世紀近くハルモニたちに伴走してきた三浦知人さんは「読み書きができなくても豊かに生きる彼女たちが時代に刻んだ豊かな生活史も、この映画で『見える化』されている。(撮影が)間に合ってよかった」と喜ぶ。

 金監督自身、若かりし頃は自身のアイデンティティに向き合うことを避けていたという。「ギリギリ間に合った。あの戦争を生き抜いた世代の言葉のおかげで堅苦しい正論ではなく、伝えたいものが自然と伝わる作品になったと思う。幅広い層の人たちに見てもらい、歴史理解を深める機会になれば」と話している。

 4月5日まで、横浜市中区の「横浜シネマリン」で上映されている。

高津区版のローカルニュース最新6

市制100周年に相応しく、盛会

【Web限定記事】

市制100周年に相応しく、盛会

高津区子ども会連合会が総会

4月26日

魅せた「造園作家の心意気」

【Web限定記事】

魅せた「造園作家の心意気」

イベントで溝口エリアの緑化を後押し

4月26日

ミューザで記念演奏

市制100周年

ミューザで記念演奏

東京交響楽団と市民が共演

4月26日

「写真供養」、今年も6月に

川崎写真師会

「写真供養」、今年も6月に

実施概要決まる

4月25日

リニューアル、進捗を公開

東名高速多摩川橋

リニューアル、進捗を公開

工事の概要、一般PRも

4月25日

優勝の喜び、再び噛みしめ

富士通レッドウェーブ

優勝の喜び、再び噛みしめ

JR川崎駅そばで「報告会」

4月25日

あっとほーむデスク

  • 5月20日0:00更新

  • 4月15日0:00更新

  • 4月8日0:00更新

高津区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

高津区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook