意見広告・議会報告
小川くにこ県議にインタビュー 編集・制作/政策科学総合研究所 連載264回 「くにこ」の県庁見聞録 エレベーター
司会)2月県議会で、くにこさんの涙の質問を拝見しましたよ。
くにこ)え〜?恥ずかしいです。ある県立高校校長が発した思いやりのない言葉を批判しているうちに、涙が。
司会)県立高校へのエレベーター設置に関する質問でしたね。
くにこ)ええ。例を挙げて質問しました。Aさんは重度障害がありますが大学進学を目指して県立高校に進学したんです。電動車いす使用ですから、トイレ仕様とか通学の便とか、多方面から検討して選んだ高校なんですが、唯一エレベーターが無いのが玉にきず。
司会)でも、エレベーターは後付けもできるんじゃないですか?
くにこ)ですよね。ほとんどの県立高校にはエレベーターが無いんです。車いす使用の職員も生徒も不自由極まりないですよ。しかもエレベーターを必要とする生徒が入学して準備をしても設置完了はその生徒の卒業後になるので、設置せずに昇降機対応になる、と県教委はまるっきりやる気のない態度でした。本県はインクルーシブ教育を全国に先駆けて進めてますし、バリアフリー社会の第1歩、エレベーター設置は優先して進めるべきなのに。
司会)設置に3年間もかかるんですか?
くにこ)設計、調査予算確保に1年以上、設置工事予算確保に1年、工事に1年、計3年。でも最近は、2年で設置した例も他県の高校ではあるんです。要するにやる気があるのかないのかという問題なのでは?緊急的対応はできないのか?不可能を可能にするのが、生徒への愛情なのではないか?と詰め寄りました。
司会)その通りですよ。
くにこ)しかもですよ、Aさんのお母さんが校長に設置希望を告げると、「エレベーター未設置を承知でこの高校を選んだんですよね」と話したそうです。
司会)ええっ?ひどい。
くにこ)でしょう?高津区から通学できる範囲にエレベーターが設置され、なおかつAさんにとって必要要素が揃った県立高校はないんです。どの学校に行けっていうんですか?誰一人とり残さない教育をという本県のうたい文句はどこにいったの?って質問しているうちに思わず涙が。
司会)気持ちがよく伝わってきましたよ。その後、どうなりましたか?
くにこ)その校長がエレベーター設置申請を県教委に提出し、施設課が校舎を調査しに行ったそうです。現在は時間がかかりますが階段昇降機を使用しているそうです。振動が激しいので、Aさんへの負担が心配です。県立高校は古い建物が多いので、エレベーターが無い校舎が多い。県教委は、老朽化が激しく建て替えせざるをえない時を機にエレベーター設置をして行く方針なんです。が、必要とする生徒さんの入学を機にエレベーターを後付けしていく努力をすべきですので、強く求めていきます!
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5月16日