多摩区・麻生区 人物風土記
公開日:2013.04.19
チアダンスチームのリーダーとしてシニア層への普及に取り組んでいる
菊池 紀子さん
菅馬場在住 55歳
何歳でも「進化する楽しさ」
○…ダンスの技術やチームワーク、応援する気持ちを表現し、競うのがチアダンス。競技人口が増加し、様々な年代まで広がった。日本シニアチア協会のオフィシャルチーム「ジェスカ」のリーダーとしてシニア層への普及に取り組んでいる。テレビに出演したり、スポーツ試合のハーフタイムで演技をしたりと広報宣伝も大きな役割。率いるチームのメンバー22人は49歳から69歳まで。「みんなスポーツジムなどで日ごろから運動している。観客を励ますためには、自分も健康でないと」
○…リーダーになってそろそろ1年になる。「みんなの気持ちをまとめていくのが仕事」。メンバーのモチベーションを高めようと、積極的に話しかけたり、メールを送ったりと気遣いも欠かせない。「50代だと仕事、60代だと親の介護など、みんな色々と抱えながら続けている」という。ただ、笑顔こそがチアの真髄だ。「壁を乗り越えるのは気の持ちよう。潤滑油のような存在になりたい」と笑みがこぼれる。
○…チアダンスとの出会いは次女が高校生の時。次女が出場する大会に出向き、たまたまシニアチームの演技を見た。「びっくりした。こんなのもあるんだ」と衝撃を受けた。しかし、すぐには行動に移せなかった。「この歳になると、やりたいと言い出すこと自体に勇気がいる。ついていけるかどうか不安だし。年齢がいくほどスタートをきるのは難しい」。はじめてみると、明るい雰囲気に夢中になれた。
○…「演技中、観客の顔が見えるんです。幸せそうな表情を見るのが楽しい。元気を与える役なのに元気をもらっている感じ」。本番では緊張よりも楽しい思いの方が強いという。自分たちの姿を見て、もっとシニアチアをする人が増えていけばと願っている。「練習するほどに新しいことや、これまでできなかったことができるようになっていく。進化する楽しさがある」
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