川崎稲田ライオンズクラブの会長に就任した 田村 弘志さん 中野島在住 80歳
友愛と共感で、道拓く
○…来春にクラブ創立50周年の式典を控え、先月から2度目の会長職に。ポリオワクチンを途上国に送るための「エコキャップ運動」や、岩手県一関市の「川崎町」との交流と支援、年2回の献血など活動は多岐にわたる。「モットーは友愛と奉仕。同志が大勢集まれば、大きなことが実現できる」。入会から四十数年の最古株。会員24人のリーダーとして、気持ちを新たにする。
○…中野島のナシ農家で生まれ育った。当時から地元商店会とも付き合い、「(現在の)商店主のひいおじいさんとも顔見知りだったよ」と笑う。大学を卒業して総合電機メーカーに勤め、システム関係の営業に従事。5年ほどで独立し、造作家具の販売を手掛けてきた。「多くの人が必要な日用品を安く売りたい」と、ディスカウント店「ジェーソン」を地元で開業し約30年。「ネット販売が普及しても、顔が見える関係は不可欠」。現在、会社は息子に任せているが、中野島北口通り商店会の会長として、地元店の役割を強調する。
○…多世代で助け合う、住みやすいまちづくりを具現化していく「地域包括ケアシステム」のモデル事業が、今年度から国の助成を受けて3カ年計画で始動。参加団体の一つ、中野島地区社会福祉協議会の会長として、世代間のあいさつ運動や交流の場づくりに注力する。「日常のちょっとした手助けが必要な高齢者を、どうやって支援するか」。支え合う社会に向けた仕組みづくりが、今後の課題だ。
○…毎朝4時半に起床し、多摩川や二ヶ領用水沿いを1時間ほど散歩するのが日課だ。孫たちとの朝食が済むと、一日のスケジュールが始まる。クラブの奉仕活動をはじめ老人会や社会福祉協議会、商店会など各方面に活動の場を持つ。社交ダンスには30年来打ち込んでおり、妻はフラダンスの講師だ。「どんな分野の方々とも親しくさせてもらっている」。誰もが生き生きできる――そんな地域を思い描き、歩み続ける。
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3月29日