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多摩区・麻生区 人物風土記

公開日:2018.07.27

向ヶ丘遊園駅前のカフェバーを拠点に、音楽ライブを開催する
木田 光昭さん
登戸在住 39歳

弾き語りで、次世代に思い

 ○…父親の命日にあたる5月25日、長男・倫太郎君の誕生を機に休止していた音楽活動を2年ぶりに再開。7月18日には、拠点にする向ヶ丘遊園駅前のカフェバー「masa2sets」(マサツーセッツ)で、「伝えていくもの」と題した子連れOKの音楽ライブを開いた。「次世代や子どもたちが音楽を始めるきっかけにしたい。まちの活性化にもつながれば」

 ○…青森県弘前市出身で、少年時代は歌手の玉置浩二やASKA(アスカ)をよく聴き、路上ライブに憧れていた。転機は19歳のときに地元で聴いた、ある年下男性の路上ライブ。その情熱に惹かれて意気投合し、一緒に音楽をやるように。「高校を辞めて音楽でメシを食おうなんて、すごい覚悟だと思った」。家にあったギターを担ぎ、週末になると路上で弾き語った。ロケット製作を夢見て航空整備士の専門学校に通うも、就職は別の道へ。25歳で父親が亡くなり転職、上京した。都内のライブハウスや相模原市、溝口の駅前でもライブ活動を行い、オリジナル曲を収録したCDも自主制作。昨年は多摩区のイベント「登戸まちなか遊縁地」に出演した。

 ○…登戸に住んで6年ほど。共働きの妻と息子の3人暮らしで、スーパー銭湯で働く傍ら、家事や保育所の送迎など育児は全て妻と分担。深夜勤務もあり、かつてほど音楽練習には打ち込めないが、休日には家族で生田緑地や枡形山に足を運び、公園めぐりを楽しむ。

 ○…「今は最前線で音楽をやる立場ではないが、高校生や大学生と交流しながらライブ出演をサポートしたり、教える機会を持ちたい」と、将来のイメージを膨らませる。次回のライブは9月28日。「子どもは入場無料。大きくなって音楽をやってくれればいいなって」。思いを伝えるために、ライブ活動を続ける。

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