多摩区版 掲載号:2019年5月24日号 エリアトップへ

義母との生活を描いたコミックエッセー『ばあさんとの愛しき日々』を出版した なとみ みわさん 東三田在住 49歳

掲載号:2019年5月24日号

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家族のほっこり、絵に込め

 ○…すっとぼけた言動と笑顔で家族を楽しく振り回す―。義母との同居と介護が始まった10年前。家族日記のつもりで描いた漫画をブログで更新し始めると、頑固で可愛い義母が次第に支持を集め、書籍化が実現した。2年前に義母を看取った後、出版社の勧めで制作が始まり、200ページ以上を約1年半かけて描き下ろした。「大切な人を思いながら読んでほしい」。新著に願いを込める。

 ○…出身は石川県の能登。りぼんやマーガレットなど少女漫画雑誌が好きで、漫画家を夢見ていた。中高時代はバスケットボールに打ち込み、18歳で上京してコピーライターの専門学校へ。音楽雑誌やバーのアルバイトを経て、22歳のとき映像制作会社に就職。次々に社員が辞め、「疲れと緊張でご飯が食べられなかった」、そんな環境で約3年勤めた後、出産を機に退職。息子が5歳になり、フリーのイラストレーターとして作品を手に営業活動を開始した。当初、日中は書店でアルバイトをし、夜中は仕事に没頭。ウェブや雑誌、書籍など活動を広げていった。

 ○…義母の介護のことでは夫と何度も衝突。義母が歩けなくなったときに転機が訪れた。繁忙期だった仕事を徹夜でこなし、腱鞘炎をこらえながら介護に精を出す日々。義母が次第に弱っていく現実を受け入れられなかった夫が、やがて義母の手を引いて病院に行くようになった。その経緯は漫画化してブログで公開し、今月出版した新著にもつながっていった。

 ○…義母が最期を迎えたのは、在宅で看取ろうと退院を翌日に控えた夜。「病院や訪問介護、周りの方たちが本当に尽くしてくれた。最後は人だなって」。感謝を胸に、当時に思いをはせる。いつの日か、ケアハウスで過ごす実母を主人公にした漫画を描くのが密かな夢だ。

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