学校施設開放の新たな試みとして川崎市教育委員会は先月、市立中野島小学校でインターネットの利用予約システムを先行導入。登録団体はウェブ上で、特別教室の予約や空き状況照会ができる。市内校の施設利用促進に向け、市は利便性や課題を検証していく。
体育館や校庭に比べ、市内で利用頻度の低い特別教室を有効活用しようと、市は昨年から「Kawasaki教室シェアリング」と題し、市民講座や共同作業場としての開放を試行。4つ目の取り組みとして、中野島小学校でインターネットによる特別教室の利用予約システムが導入された。
同校ではこれまで利用調整会議を年に数回開き、登録団体が申し込み用紙で提出した施設利用の希望を教務主任がまとめ、月ごとに一覧表を作成。予約変更やキャンセル、空き施設の照会等を電話で受けていた。新システムでは登録団体に付与されるIDを用いて、利用調整会議により決定した予約状況がウェブで確認できるように。空き施設の追加予約やキャンセル手続きも可能で、ウェブ上で随時更新される。
システム導入日の1月28日には、同校の登録団体向けに説明会を実施。「ネット上で予約状況が一覧でわかるのはありがたい」「きちんと運用できれば便利」との声が挙がった。山崎惠子校長は「今まで教員1人で担当していた紙ベースの作業や電話対応がなくなるのは大きい。『働き方改革』にもつながる」と期待を寄せる。
新システムの対象は同校の特別教室棟にある特別活動室、家庭科室、図書室、理科室、図工室、音楽室の6室。地域団体の中小(なかしょう)施設マネジメントが委託を受け運営する。
学校施設の2018年度の延べ利用数は、市全体で体育館の5万8743回に対し、特別教室が1万1270回と少ない。中野島小では体育館の693回(1万9582人)に対し、特別教室は449回(6801人)と多い傾向だった。
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