東京五輪の聖火リレーで民間枠のランナーとして6月に大磯町を走る 古川 由美子さん 県立多摩高校出身 56歳
一歩一歩、感謝込め
○…1964年に生まれ、東京五輪への思い入れは強い。「亡くなった父が『由美ちゃんは東京オリンピックを見たんだよ』とよく言っていた。もちろん記憶になく、今度こそ自分の目で」。心情をしたため、民間企業枠の聖火ランナーに応募。大磯町で走る切符を手にした。「まさか自分が、という思い。選ばれたことは本当に感慨深い」と胸中を明かす。
○…川崎市スポーツ推進委員として、長年住む宮前区で地域行事に携わり20年目。地区副委員長を務め、スポーツの楽しさを伝え続ける。地元イベントのほか、川崎国際多摩川マラソンや多摩川リバーサイド駅伝の手伝いをしたことも。委員を始めた当初は大会審判など慣れないこともあったが、先輩委員に助けられてきた。「まだまだひよっこ。偉大な先輩方と共に、地域の人たちがよりスポーツに親しんでもらえる場をつくりたい」と、情熱は衰えない。
○…京都府出身。10歳のとき宮前区に移り住んだ。小学生時代から体を動かすのが大好きで、県立多摩高校ではテニス部で日々修練。日が落ちてボールが見えなくなると多摩川沿いを走ったことを懐かしむ。夫との出会いも同部で、娘2人はソフトボールに打ち込み、家族全員スポーツ好き。趣味のゴルフでは、川崎国際生田緑地ゴルフ場によく足を運ぶ。「上手でも下手でも、広いところで気持ちよくプレーできるのが面白い」
○…待ちに待った大舞台は6月28日。コロナ禍で先行き不透明だが、多くの人から応援メッセージを受け、勇気づけられた。「今まで私に関わってくださった全ての方への感謝の気持ちと、オリンピック・パラリンピックへの敬意を込めて堂々と走りたい」。約2分、200メートルの距離に全力を注ぐ。
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3月29日