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多摩区・麻生区 人物風土記

公開日:2026.02.27

「麻生市民館ひとのわプロジェクト」で妻への介護経験を生かした活動をする
梨本 丈穂(じょうすい)さん
麻生区百合丘在住 92歳

  • 梨本 丈穂(じょうすい)さん (写真1)

心残り 社会貢献で果たす

 ○…92歳にして自分の介護体験に基づいた傾聴活動を始めた。同い年の妻を介護していたのは80歳頃で、まさしく老々介護。10年経験した中で感じた、孤独感や閉塞感を緩和してくれた傾聴を基に、昨年11月から麻生市民館主催の市民活動「ひとのわプロジェクト」の一環として月2回、同館で誰もが立ち寄れる相談ブース「介護で疲れた こころの荷物を少し下ろしていきませんか?」を設置。「介護をしている人に寄り添う活動にしていきたい。自分の経験が少しでも参考になれば」と柔和な笑顔を見せる。

 ○…当時、妻は認知症の要介護4。次第に精神面で追い込まれていった。そんな中、相談ブースを開くきっかけにつながる2つの経験をした。1つ目が介護のコツを学んだサポーター講座、2つ目は心を楽にしてくれた「家族会」。特に家族会では「ちょっとだけでも話を聞いてくれる人がいると気持ちが楽になる」ことを知った。さらに、当事者ならではの「共感」に安堵した。「今度は自分の番」と、支えてくれた人への恩返しとして腰を上げた。

 ○…妻とは社内恋愛で結婚。はっきりとした物言いと明るさに惹かれた。そんな最愛の妻だからこそ「最後までとことん面倒を見よう」と決意し、他界するまで丁寧な介護に努めた。趣味は音楽で、ショパンを聴き、学生の時に合唱で鍛えた喉を生かし、カラオケで美声を披露している。

 ○…妻を亡くした今、同活動の他に、以前通っていた家族会などにも当事者として参加している。妻一人に子育てを任せてしまったことが心残りだと話し「これからは介護だけでなく一人親の支援もしたい。社会貢献をしつつ、健康第一に趣味も楽しみたい」。92歳も通過点。まだまだ活動の幅が広がっていく。

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