多摩区歯科医師会の会長として、地域医療連携に力を注ぐ 鈴木 忠人さん 南生田在住 65歳
「当たり前」愚直に重ね
○…令和元年5月に13代目の会長に就き、会員59人をまとめるリーダーに。会員が登録医を担う市立多摩病院に加え、今年からは聖マリアンナ医科大学病院(宮前区)とも連携を開始。区の医師会や薬剤師会、行政との協力体制を深め、口腔内の健康維持の普及に努める。「市民の健康を守り、不安を少しでも取り除きたい」と意気込む。
○…福島県で生まれ、東京都内で中高時代を過ごした。「人の健康に携わる仕事がしたい」と、東京医科歯科大学へ。卒業後、大学の歯周病学教室で2年学んだ。勤務医を経て、先輩歯科医から現在営む西生田の診療所を引き継いで院長に。鈴木歯科医院として約35年にわたり地域医療を担う。診療を通じて口腔がんの予兆を発見し、専門医につないで改善した患者がいた一方、がんが進行していたため亡くなってしまった事例も。「口は命の入り口。さまざまな病気を見落とさないよう努力する」と、会として研修会にも力を注ぐ。
○…区食品衛生協会が先月始めたコロナワクチン職域接種では協力要請を受け、県の研修を受講した会員8人を派遣。今後の職域接種の機会に備え、大学の後輩という縁の市立多摩病院・長島梧郎院長に掛け合い、川崎市歯科医師会の会員を対象に実技研修を来月行うことになった。区歯科医師会からは約40人の参加を予定。「接種の打ち手として私たちも力になりたい」と前を向く。
○…自宅隣の南生田中学校の校医と生田保育園の園医に携わり、「この辺りはいい人が多くて住みやすい」と笑顔を見せる。思い入れのある多摩区で、各種健診など地域貢献を担う会員を増やそうと奔走する。「会員は大切な仲間。困ったときは相談してほしい」。組織の結束を掲げて、地道に活動を続ける。
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3月15日