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多摩区・麻生区 人物風土記

公開日:2022.03.04

登戸駅前地区市街地再開発準備組合の理事長を務める
井出 正文さん
登戸出身 67歳

幼少の原風景、再現したい

 ○…30年以上にわたる土地区画整理事業が大詰めを迎え、変化を遂げる登戸のまち。地権者二十数人が主体で一昨年に発足した「登戸駅前地区まちづくり協議会」の活動を受け継ぎ、昨春始動した準備組合でまとめ役を担う。生まれ育ったこの地で「駅前の新しいイメージを創るのが夢。多摩区の玄関口にふさわしい、魅力的で買い物が楽しめるまちづくりを地域と連携しながら進めたい」と力を込める。

 ○…多摩区役所に程近い、先祖代々で200年以上守られてきた蔵のある屋敷で生まれ育った。「家の前には小川と田んぼ。多摩川や枡形山でよく遊んだ」。少年期の原風景に思いをはせる。母校・稲田中学校の縁は大切にしており、いまだに付き合いが続く友人も。近所の登戸東通り商店会や区役所通り登栄会商店街には昔からなじみがあり、商人たちの活気が心に刻まれている。

 ○…大卒で就職し、建材販売に4年ほど従事。父親が創業した不動産賃貸業・井出ビルディングに身を移すと、30代半ばで社長を継いだ。登戸で商業ビルの開発を手がけ「地元が良くなること」を常に追求。登戸・向ヶ丘遊園の駅前で計画が進む高層マンション建設や登戸2号線開通を見据え、「子どものころ好きだった原風景をこのまちで再現したい」と願う。まちのにぎわいと歴史を次代へ引き継ぐ。

 ○…地元のお気に入りは、多摩水道橋から見える朝の富士山。「のんびりした、居心地のいい雰囲気が好き」。区画整理による移転で「顔なじみが減るのは寂しい」という一方、「区画整理をやってよかったと、みんなが思える登戸でありたい。別の形でワクワク感を生み出せたら」と前を向く。「いい(良い)加減」を合言葉に、ゆっくりと地道に歩んでいく。

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