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公開日:2022.03.25
二ヶ領用水宿河原線
遊歩道5カ所を補修
区、5年計画で改良へ
今年も見頃を迎えた桜の名所、二ヶ領用水宿河原線。水路沿いの遊歩道について、腐食・損傷した5カ所を対象に1月上旬から行われていた補修工事が今月完了した。多摩区役所道路公園センターは、今年度から5カ年計画で遊歩道の補修を順次進めていくという。
二ヶ領宿河原堰から、約2キロにわたり桜並木が連なる宿河原線。1985年から90年にかけて行われた「親水護岸整備工事」で遊歩道が設けられ、30年以上が経つ。劣化が目立つ場所等で補修は順次行われてきたものの、近年は全体的に腐食や損傷が目立っていた。
今回、まとまった補修工事が行われたのは「仲乃橋」から「たか橋」の間、川崎市緑化センターを中心とした5カ所。緑化センターの園内を通る遊歩道は腐食がひどく、同園では一昨年、区に補修を要望。1年以上、カラーコーンを置いて通行できないように対応していたという。
区は宿河原線の現場を確認し、特に危ないと判断した箇所から補修工事を決め、予算を確保。木材とプラスチックを複合した材質で、劣化しにくいデッキに改良した。道路公園センター整備課は「約30年経ち、ここにきて損傷が多くなってきている。特に劣化しているところを対象に、5カ年年計画で順次補修していく予定」と説明する。
今年度は、宿河原橋近くの駐輪場で防護柵の工事も実施。腐食していた従来の木造の柵が取り外され、安全性の高い金属製の柵が設けられた。
桜 老木化も深刻
宿河原の桜並木は1959年、住民の声で苗木127本が植えられたことが始まり。以降も植樹され約400本が並ぶ。60年以上で空洞化する木も増えており、区道路公園センターは今年度4本を伐採。2019年の台風時には5本が倒れた。
区と共に枯枝の撤去などに取り組んできた宿河原堤桜保存会は一昨年、苗木16本を植樹。一方、今年度は市の河川維持管理計画が素案段階だったため、植樹できなかったという。同会の関山泰司会長は「誰が植えて管理するか細かい取り決めがないのが現状。会員も高齢化しており、活動に限度がある」と話す。保存会と二ヶ領用水宿河原堀を愛する会(関山武男会長)、宿河原町会は先月、桜管理について市に意見書を提出している。
毎年4月の第1日曜に行われる宿河原の「桜まつり」は、3年連続の中止が決まっている。
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