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多摩区・麻生区 人物風土記

公開日:2023.05.19

多摩消防団の団長に今春就任した
井口 保さん
菅稲田堤在住 67歳

地道な訓練、命を救う

 ○…約160人いる団員のまとめ役となった。1990年の入団以来、火災で真夜中に駆け付けたことや水害などの実際の現場を数々経験してきた。だからこそ、訓練の重要性に重きを置く。コロナ禍で訓練も制約を受けてきた。「消防の技術などが低下している」と危惧している。今年からは、技術習得に向け、訓練に力を入れ、次代へとつなげていく。「災害はいつ起きるか分からない。しっかりとした体制を作っていきたい」

 ○…父が消防団だった。消防車に乗り、火災現場へ向かう父の姿が印象深い。大学卒業後、父が経営していた「菅ゴルフセンター」を継いだ。知り合いから誘いを受け、消防団へ。「地元に住み、仕事をしている身。地域貢献は当たり前だと思った」と即入団を決めた。災害現場で活動することで人の命を守る。そんなやりがいがあったからこそ、長年続けてこられたという。

 ○…地域のつながりを深めようと、ゴルフコンペを頻繁に実施してきた。「誰でも気軽にできるスポーツ。ストレス発散の場にもなり、ゴルフはいい」と魅力を語る。自宅には仲間が酒を持ち寄り集まってくる。「呑み仲間が多くいるのは幸せなこと」と笑顔を見せた。ゴルフ場は2年前に閉所。経営が忙しく、休みがあまりなかった分、今仲間とゴルフを楽しんでいるという。

 ○…消火活動技術やスピードを競う操法大会。コロナ禍で3年間できていないが今年は実施することを決めた。「大会に向け、一致団結して訓練する。そのことで、仲間との絆が深まる」と思いを話す。団長という重責に対して「まとめられるのか、不安はある。だが、今まで地道に培ってきたことを伝え、精一杯務めていきたい」と真っすぐに前を向いた。

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